黒書院の六兵衛

  • スタッフ:
    監督:李闘士男
  • キャスト:
    吉川晃司▽上地雄輔▽芦名星▽寺島進▽竹内力▽千葉哲也▽波岡一喜▽若村麻由美▽伊武雅刀▽田中泯▽片岡千之助▽山崎銀之丞▽駒木根隆介▽前田亜季▽忍成修吾▽粕谷吉洋
  • 放送日:
    WOWOW
    2018年7月スタートで全6話。第1話は無料放送。
UPDATE

黒書院の六兵衛あらすじ

 ドラマ「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」は、人気作家の浅田次郎さんの同名小説(文春文庫)が原作。歌手の吉川晃司さんが、WOWOWのドラマに初出演する。
 ドラマは「黒書院の六兵衛」は、“江戸城無血開城”をベースに、時代の波に取り残されそうになりながらも、自らの信義を通し一切口を利かぬまま、江戸城内に居座り続ける将軍直属の御書院番士・的矢六兵衛(吉川さん)と、官軍側に付いた尾張藩からつかわされ、六兵衛の排除を命じられた下級藩士・加倉井隼人との交流を描く。加倉井は上地雄輔さんが演じる。映画「神様はバリにいる」「ボックス!」の李闘士男さんが監督、連続ドラマ「新参者」などの牧野圭祐さんが脚本を担当。六兵衛役の吉川さんは“全編無言”で、加倉井役の上地さんは“2人分”の膨大なせりふ量に挑戦するという。

スタッフ

監督:李闘士男

黒書院の六兵衛キャスト

吉川晃司▽上地雄輔▽芦名星▽寺島進▽竹内力▽千葉哲也▽波岡一喜▽若村麻由美▽伊武雅刀▽田中泯▽片岡千之助▽山崎銀之丞▽駒木根隆介▽前田亜季▽忍成修吾▽粕谷吉洋

黒書院の六兵衛放送日

WOWOW
2018年7月スタートで全6話。第1話は無料放送。

<インタビュー>吉川晃司、六兵衛はボブ・ディランと重なる 「立ち止まって考えてみよう」

「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」に主演した吉川晃司さん
「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」に主演した吉川晃司さん

 ロックミュージシャンで近年は俳優としての活躍も目覚ましい吉川晃司さんが、“せりふのない”異色の主人公を演じたWOWOWの連続ドラマ「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」が放送中だ。的矢六兵衛という役柄をどう捉え、どのような心構えで現場に臨んだのか、吉川さんに聞いた。

 ドラマは、浅田次郎さんの同名幕末小説が原作。無血開城が決まった江戸城を舞台に、時代の波に取り残されそうになりながらも、自らの信義を通し一切口をきかないまま、城内に居座り続ける将軍直属の御書院番士・的矢六兵衛(吉川さん)と、六兵衛の排除を命じられた下級藩士・加倉井隼人(上地雄輔さん)との交流を描く。

 ◇運命的なオファー?

 僕は2年ほど前から喉を痛めていまして、去年の段階で、今年は歌手活動を休止することを決めていたんです。そんなタイミングで「せりふのない」役のオファーですからね。ある意味で、運命的なものを感じたのは事実です。

 ただ、それがお引き受けした理由ではないですよ(笑い)。浅田次郎さんの原作が面白かったというのが大きいです。いったい、どうやってこんな設定を思いついたんだろうと思いましたからね。前に「夢に出てきたんだ」とおっしゃっていたので、そんなにカッコいい話があるのかなと思って(笑い)、先日、対談させていただいた際に、直接うかがってみたんです。そうしたら、本当だったみたいです。六兵衛が夢に出てきたというよりは、ヒントになる情景が出てきたんだと。でも、そこから膨らませたっていうのは、やっぱりすごいなあと思いました。

 とはいえ、いくら面白い原作でも、映像化するとなると、特に今回の作品なんて、リスクが高いでしょう。それもまた、乗った理由の一つです。「石橋をたたいて渡る」のは、僕の性に合わない。僕にとっては「石橋は壊して、泳いで渡る」ものですから(笑い)。そういう作り手の方々の気概がうれしかったですね。

 ◇弓馬術礼法小笠原流との出会い

 六兵衛をどう演じるか……。これは悩みました。せりふがないということは、何をもって彼の気持ちを周囲に、そして視聴者の方に伝えるかということになるんですが、だからといって、表情の芝居を中心にしたら、上っ面な、薄っぺらいものに感じられてしまう気がしたんです。

 そこで大きかったのが「弓馬術礼法小笠原流」(今作で「所作指導」を担当)の方々との出会いでした。彼らの所作は、とてつもなく美しい。僕は常々「しなやか」でありたい、と言っているんですが、まさに僕の思う「しなやか」を体現しているんです。ただ、この礼法を身に着けるには、これまた、とんでもない体幹と筋力の強さが必要とされる。例えば、座った状態から立ち上がるときは、誰でもまず体を前に傾けてから立つでしょう。彼らは、そのまま垂直に立ち上がるんです。流鏑馬(やぶさめ)も学びましたが、あくまで彼らがやっているのは実戦向けでね。馬と触れているのは足先の部分だけで、腰は常に浮かせているんですよ。僕も体幹や筋力は日々、鍛えているつもりでしたが、お話になりませんでした。衝撃の連続でしたよ(笑い)。

 約2カ月半、ずっと稽古(けいこ)をつけていただきました。撮影の合間に稽古、というのではなく、稽古の延長上に撮影があった、という表現のほうが正しいと思います。そのご厚意に報いるためにも、少なくともカメラに映ったとき、「それらしく」見えるレベルにまでは到達しなくちゃいけない。毎日が闘いでしたね。「小笠原流」は、武士道の極みといえるものでしたから。いつ戦が起こっても対応できるように、日常の動きの中で鍛錬していく……。現代人の感覚では、ちょっとついていけないレベルのことを、あの方々はずっとやっているんです。そして、それを現在まで何百年間も伝えてきたんだから、すさまじいですよね。

 ただ、同時に、その状況下に自分を置くことで、六兵衛の人物像に近づけたかなという思いがあります。「小笠原流」の所作をしっかりやること。それをベースに、小手先の芝居はやらない。誤解を招くかもしれませんが、いかに「何もしない」か、というのが大きなテーマでした。これが究極だと思ったんです。「何もしない」ことによって、六兵衛の意を周囲に伝える。できていればいいんですけど、自分としては、どこまでやれたか分かりません。作品をご覧いただいて、そのあたりを判断していただければと思います。

 ◇しゃべらない六兵衛としゃべりまくる加倉井

 六兵衛が全くしゃべらず、ずっと城に居座り続けるので、彼の気持ちを探り、説得しようとするのが上地雄輔くんが演じる加倉井隼人です。上地くんとは「精霊の守り人」(NHK総合のドラマ)でも共演していましたが、同じアスリート出身ということで、馬が合うんですよ。

 でも、彼は大変だったと思いますよ。六兵衛がしゃべれないぶん、単純に考えても、2人分のせりふの分量がある。いや、もっとあったかもしれませんね(笑い)。大変そうだったけど、気合で見事に乗り切っていました。そういうふうに「目の前のハードルを越える」ことは、彼もきっと慣れているんでしょう。

 僕なんかはもう、彼がせりふを間違えたりすると、今度はさらに混乱させるようなことを、わざと言ったりしてね。僕も、彼のせりふを時には覚えていたわけですよ。だから、あえて似たようなせりふを彼に聞かせると「吉川さん、やめてくださいよ! 本当のせりふが分からなくなっちゃうから!」って怒るんです(笑い)。

 劇中では、加倉井が一方的に六兵衛に話しかけるんですけど、上地くんは(横浜高校の野球部で)キャッチャーだったでしょう。僕はどちらかというとピッチャータイプだから、役柄を離れたところでは、バッテリー的な関係だったと思いますね。たぶんキャスティングの時点でも、そういったことが念頭にあったんじゃないでしょうか。とても楽しくやれました。いろいろと話していても、面白かったですよ。キャッチャーって、常に人の心を読む必要がありますよね。だから上地くんはいまでも、どこへ行っても自然とそうなるらしいです。

 ◇時代劇への思い

 僕は時代劇とかSF作品が好きで、俳優として仕事をさせていただくときは、そういうジャンルだと食指が動くんです。たとえば「ハードボイルド」だったり、今回でいえば「武士道」がまさにそうかもしれませんけど、現代においては違和感を持たれてしまうようなことも、“今ではない、いつか”や“ここではないどこか”を舞台にすれば、見てくれる人の心にもストレートに届くでしょう。そういうところがうれしいんですね。すごく単純にいえば、そこには「夢」がある。歌手としてもそうですけど、僕自身がエンターテインメントが好きだし、それを伝えられる存在でありたいと思っているので、今後も「夢」が感じられる作品に参加できればいいなと。今回は撮影の拠点も、歴史のある東映の京都・太秦の撮影所だった。各パートの「職人」の方々の技に触れられるというのも、大きな喜びでした。

 ◇六兵衛が江戸城に居座った意味

 六兵衛がなぜ、何も語ることなく、江戸城に居座ったのか。あれだけ武士道を体現した人物の行動ですから、きっと意味があるんだろうと。彼なりの信念と哲学は、間違いなく持っていたと思うんです。

 でも、大事なのは、何か「正解」を一つに決めることではない。終わりゆく江戸時代、武士の時代にあって、彼がああいう行動を取ったこと自体が重要なんだろうと。その行動によって、周りに「考えさせた」ことが素晴らしいと思うんですよね。

 僕の中では、六兵衛とボブ・ディランが重なります。「答えは風に吹かれている」という……。なんでも答えを一つに決めようとする風潮があるけど、そうじゃないんだ、立ち止まって考えてみようじゃないか。それが大切なんだよ、って。

 だから、こういう素材が今の時代にドラマ化されるというのも、もしかしたら必然だったのかなと思っているんです。六兵衛の姿を通して「何か」を感じてもらえれば、うれしいですね。

 ドラマは、毎週日曜午後10時にWOWOWプライムで放送。全6話。

「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」
「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」
「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」
「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」
「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」
「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」
「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」
「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」

吉川晃司、上地雄輔との共演「アスリート出身で馬が合う」 <完成披露試写会>

「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」の完成披露試写会&舞台あいさつに登場した吉川晃司さん(左)と上地雄輔さん
「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」の完成披露試写会&舞台あいさつに登場した吉川晃司さん(左)と上地雄輔さん

 歌手で俳優の吉川晃司さんが7月9日、東京都内で行われた主演連続ドラマ「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」(WOWOW)の完成披露試写会&舞台あいさつに、共演の上地雄輔さんと出席した。学生時代に水球部だった吉川さんは、学生時代に野球部だった上地さんのとの共演に「お互い、アスリート出身だから馬が合うんですよね」と声を弾ませた。

 ドラマで吉川さんは、ほとんどしゃべらない的矢六兵衛を演じているが、上地さんが「吉川さんは本当はおしゃべり」と暴露すると、吉川さんは「イメージ悪くなるだろ」と突っ込み。さらに上地さんが、ドラマについて「時代劇だけどファンタジーに通ずるポイントもある」と真面目に話をしようとすると、吉川さんはたびたび、上地さんの話の腰を折り、「キャッチャーだったんだから受け止めろ」と指摘。上地さんは「大分、変なボールも受け止めてあげていますよ」と、見事な掛け合いで仲の良さをうかがわせた。

 ドラマは、浅田次郎さんの同名幕末小説が原作。無血開城が決まった江戸城を舞台に、時代の波に取り残されそうになりながらも、自らの信義を通し一切口をきかないまま、城内に居座り続ける将軍直属の御書院番士・的矢六兵衛(吉川さん)と、六兵衛の排除を命じられた下級藩士・加倉井隼人(上地さん)との交流を描く。

 今回長せりふに挑戦したという上地さんは「いつもは台本に自分のせりふをマーカーで色を付けるのですが、5ページくらい塗ることになって途中でやめた」と振り返り、加倉井を演じて「長せりふがもう怖くなくなりました。勉強したくなくて、この世界に入ったはずなのに」とぼやいていた。また、劇中で吉川さんがスタントを使わず自分でやぶさめに挑戦していることを上地さんが明かすと、吉川さんは「他の人にやってもらうのだめなんだよね。他の人がやるなら、最初から(オファーを)引き受けない」と明かし、観客を驚かせていた。

 ドラマは、2018年7月22日から毎週日曜午後10時にWOWOWプライムで放送。全6話で第1話は無料放送。

黒書院の六兵衛
黒書院の六兵衛
黒書院の六兵衛
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黒書院の六兵衛

「黒書院の六兵衛」追加キャストに芦名星、寺島進、竹内力ら

WOWOWの「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」に出演する(上段左から)芦名星さん、寺島進さん、竹内力さん、千葉哲也さん、(下段左から)波岡一喜さん、若村麻由美さん、伊武雅刀さん、田中泯さん=WOWOW提供
WOWOWの「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」に出演する(上段左から)芦名星さん、寺島進さん、竹内力さん、千葉哲也さん、(下段左から)波岡一喜さん、若村麻由美さん、伊武雅刀さん、田中泯さん=WOWOW提供

 浅田次郎さんの時代小説を歌手の吉川晃司さん主演で実写ドラマ化するWOWOWの「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」に女優の芦名星さん、俳優の寺島進さん、竹内力さんらが出演することが5月2日、分かった。芦名さんは上地雄輔さん演じる加倉井隼人の妻・加倉井しずゑ、寺島さんは勝海舟、竹内さんは西郷隆盛を演じる。

 ドラマは、浅田さんの同名小説(文春文庫)が原作。“江戸城無血開城”をベースに、時代の波に取り残されそうになりながらも、自らの信義を通し一切口を利かぬまま、江戸城内に居座り続ける将軍直属の御書院番士・的矢六兵衛(吉川さん)と、六兵衛の排除を命じられた下級藩士・加倉井隼人(上地さん)との交流を描く。

 芦名さん、寺島さん、竹内さんのほか、千葉哲也さんが徳川慶勝役、波岡一喜さんが大村益次郎役、若村麻由美さんが六兵衛の妻役、伊武雅刀さんが高利貸しの淀屋辰平役、田中泯さんが六兵衛の父・清右衛門役で出演することも発表された。ほかにも、片岡千之助さんが明治天皇役で映像作品に初出演するほか、山崎銀之丞さん、駒木根隆介さん、前田亜季さん、忍成修吾さん、粕谷吉洋さんらも出演する。

 「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」は、7月22日午後10時にWOWOWプライムで放送開始。全6話で第1話は無料放送。

吉川晃司、主演時代劇で“全編無言”の難役に挑戦 「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」特報映像も公開

「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」に出演する上地雄輔さん(左)と吉川晃司さん(C)WOWOW
「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」に出演する上地雄輔さん(左)と吉川晃司さん(C)WOWOW

 歌手の吉川晃司さんが、7月に放送されるWOWOWのドラマ「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」で主演を務めることが3月26日、明らかになった。WOWOWのドラマに初出演、初主演の吉川さんは「連続ドラマWは良質なもの作りをしているイメージで楽しみにしていましたが、実際やってみると結構コキ使われんだなって思いました(笑い)。今回主演を務めますが、普段の音楽活動においてもフロントマンとしてトータルプロデュースをする⽴場と考えれば、役回りに大きな違いはないし、むしろ余計な力を入れすぎないように心がけています」と意気込みを語っている。

 ドラマは、人気作家の浅田次郎さんの同名小説(文春文庫)が原作。“江戸城無血開城”をベースに、時代の波に取り残されそうになりながらも、自らの信義を通し一切口を利かぬまま、江戸城内に居座り続ける将軍直属の御書院番士・的矢六兵衛(吉川さん)と、官軍側に付いた尾張藩からつかわされ、六兵衛の排除を命じられた下級藩士・加倉井隼人との交流を描く。加倉井は上地雄輔さんが演じる。映画「神様はバリにいる」「ボックス!」の李闘士男さんが監督、連続ドラマ「新参者」などの牧野圭祐さんが脚本を担当。六兵衛役の吉川さんは“全編無言”で、加倉井役の上地さんは“2人分”の膨大なせりふ量に挑戦するという。

 同日、特報映像も公開された。特報では、六兵衛(吉川さん)が正座のまま、押し黙る姿や、城内に検分に⼊った加倉井が六兵衛を発見する姿などが収められている。ドラマは7月スタートで全6話。第1話は無料放送。

 ◇的⽮六兵衛役の吉川晃司さんのコメント

 ――WOWOW連続ドラマW初のご出演についての意気込みは?

 連続ドラマWは良質なもの作りをしているイメージで楽しみにしていましたが、実際やってみると結構コキ使われんだなって思いました(笑い)。今回主演を務めますが、普段の⾳楽活動においてもフロントマンとしてトータルプロデュースをする⽴場と考えれば、役回りに⼤きな違いはないし、むしろ余計な⼒を⼊れすぎないように⼼がけています。

 ――浅⽥次郎さんの原作や、脚本を読まれた際の感想は?

 何百年と続いた武⼠の魂や覚悟というものを、この不動無⾔の的⽮六兵衛という特異なキャラクターに背負わせた。その切り⼝、発想が⾮常に⾯⽩いと思いました。⼀⽅で、この原作の映像化は⾮常に難しいのではないかとも感じましたが、今回の脚本は本当に⾯⽩いものになっていると思います。

 ――実際に現場で演じてみての感想は?

 ステージでも演技でも普段は動き回っている⾃分が、今回はせりふもなく動きも最低限。⾟抱と受け⾝の極みをやる。これは⼤きな賭けだと思いました。⼀⽅で、的⽮六兵衛の所作を⾝につけるために採り⼊れ⽇夜稽古(けいこ)に励んでいる⼸⾺術礼法⼩笠原流の極限まで無駄を削ぎ落としたしなやかな動きと求道者のような姿勢、これが役作りにおいても、撮影中の集中⼒やモチベーションを保つことにおいても、⾮常に重要な存在となっています。芝居については、相⽅となる上地くんの苦労も相当なものだと思います。なにせ、しゃべらない⾃分の分までせりふを背負わせているので。もはや落語の域ですね。⼼の中で常に旗を振って感謝、応援しています。

 ――この映像化を通じて届けたい思いや、視聴者の皆様へのメッセージをお願いします。

「武⼠道」というものを、動く絵にするとこうなる。それを楽しんで見ていただければと思います。

 ◇加倉井隼⼈役の上地雄輔さんのコメント

 ――WOWOW連続ドラマW初の出演についての意気込みは?

 少しでもその作品の⼒になれるように、その役に⾃分の魂をすべてささげようと思いました。

 ――脚本を読まれた際の感想は?

 ⼤変なものを引き受けたなと思いました。

 ――実際に現場で演じてみての感想は?

 ⾃分を削ぎ落とす気持ちで毎シーン演じているので、それが出ていればうれしいです。

 ――視聴者へのメッセージを。

 ⽇本っていいなと思ってくれたらうれしいです。

 ◇原作の浅⽥次郎さんのコメント

 「⿊書院の六兵衛」は不思議な⼩説です。ある晩、江⼾城中にじっと座りこむ侍の夢を⾒て、そのままを⼩説にしました。もともとが夢の啓⽰なので⼀貫した物語性はないのですが、幸い新聞連載でしたから、じっくりと書きながらだんだん⾯⽩い話になっていきました。李闘⼠男監督とお会いしたのは、その連載がまだ終わらぬころだったでしょうか。ご⼀緒したロケバスの中で私がストーリーを語り、李監督が興味を⽰されて、突然、映像化の話がまとまりました。これもやはり不思議なドラマ化の経緯ですね。主役が吉川晃司さんと聞いたときは、なるほどと思いました。所作だけで表現をするというのはとても難しいことで、そうした役者さんはめったにいないでしょう。「⿊書院の六兵衛」は、スタッフやキャストや視聴者の皆さんの、⼈⽣を変える不思議なドラマになるような気がします。

 ◇李闘⼠男監督のコメント

 ――「⿊書院の六兵衛」の連続ドラマでの映像化への気持ちや意気込みは?

 この「⿊書院の六兵衛」という作品について浅⽥先⽣から初めてお聞きした時は 「なんてけったいな本なんだ!と思ったのが正直なところです。主⼈公が全くしゃべらない、⼀体何をしているのかも分からないということは、映像化にあたっては⾮常に難しく⼿強い題材だと感じましたし、撮影中の今でもその思いは変わりません。しかし製作過程において、江⼾城という“伏魔殿”に仕掛けられたミステリーであり、かつ幕末から明治という時代を⽣きた男が貫き通した「志」の物語でもあり、ここにエンタメ性とテーマ性とが⾒事に融合されていることに改めて気付かされました。“武⼠道”や“国を守る”といった堅固なテーマを損なうことなく、これと同時に、全6話を通じて六兵衛の魅⼒とミステリアスさも引き出して、視聴者の皆さんに楽しんでいただける渾⾝の幕末エンターテインメントをお届けします。

 ――原作、キャスト、「連続ドラマW」の初監督に対する思いは?

 WOWOWのオリジナルドラマは“⼤⼈が見るドラマ”というイメージで、⽬の肥えた視聴者に向けたエンターテインメントをどう作るか、またそれにトライできるというのは⾃分にとって⼤きなチャレンジであり、期するところがあります。浅⽥次郎先⽣からこの本を託されてから5年、ようやく形にすることができる⽇を迎えております。六兵衛には吉川晃司さん、加倉井には上地雄輔さんを迎え、原作の読者の⽅にとっては意外なキャスティングであったかもしれませんが、実際、吉川さん演じる六兵衛は⾔葉を発さない謎の男ながらその背中やたたずまいで多くを語り、上地さん演じる加倉井は六兵衛と関わることで⼈間として成⻑していく姿を、さまざまな表情を⾒せながら演じてくれており、作品をご覧いただきましたら、きっと、お楽しみいただけると確信しています。

黒書院の六兵衛
出典:YouTube
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