グラップラー刃牙はBLではないかと考え続けた乙女の記録ッッ ニュース

<インタビュー>松本穂香 熱量高い“腐女子”役で「鍛えられた」手応え実感 「面白い役を演じられたら、幸せ」

WOWOWの連続ドラマ「グラップラー刃牙はBLではないかと考え続けた乙女の記録ッッ」で主演を務める女優の松本穂香さん
WOWOWの連続ドラマ「グラップラー刃牙はBLではないかと考え続けた乙女の記録ッッ」で主演を務める女優の松本穂香さん

 数々の映画、ドラマで主演やヒロインを務めるなど存在感を発揮している女優の松本穂香さん。主演を務めるWOWOWの連続ドラマ「グラップラー刃牙はBLではないかと考え続けた乙女の記録ッッ」では、格闘マンガの内容をボーイズラブ(BL)に置き換え、登場人物たちへ思いを寄せる“腐女子”児島あかねを演じる。松本さんに、ドラマの撮影エピソードを聞くとともに、これまでの道のりや今後の理想などについて聞いた。

 ◇“腐女子”な主人公に共感 個人的な“推し”はドイル?

 ドラマは、BL研究家の金田淳子さんが板垣恵介さんの人気格闘マンガ「グラップラー刃牙(ばき)」(秋田書店)シリーズを読んで「この作品、濃厚BLなのでは?」と発想して書いたエッセー「『グラップラー刃牙』はBLではないかと1日30時間300日考えた乙女の記録ッッ」(河出書房新社)が原案。文房具メーカーに勤める児島あかねは、身近にある、ごくありふれた物までBLに置き換えてしまうBL愛好家。「グラップラー刃牙」を読んでキャラクターたちの肉体美や言動にBLの可能性を見いだし、“腐女子”仲間と会話するのが幸せだったが、上司や後輩、同級生との再会で平穏な日々が揺らぎ始める……というストーリー。

 普段は文具メーカーでそつなく仕事をこなしているが、実は身近なものまで“BL”に置き換えてしまうような“腐女子”を演じる松本さん。自身は「私は筋肉同士のぶつかり合いに特に美しさを感じたことはないんですけど……」としながらも「美しい男性と美しい男性の愛、みたいなものに、女性は『いいな』って思うかもしれないですね」とBLを愛好する気持ちに共感する。

 あかねは、職場での落ち着いたまじめな顔と、家でもだえ、ジタバタする顔のギャップが印象的なキャラクターだ。そんなあかねの姿に、「家でジタバタしたり、何かを思い出してもだえたりするのって、たぶんみんなあると思う。みんな、オフモードのときのすごく恥ずかしい姿って、いっぱいあるんだろうなと思います」と理解を示す。自身にもそうした瞬間はあるといい、「恥ずかしいこととか、急に思い出したりするじゃないですか。それで『ああー』とか、ちょっと叫んでしまったり(笑い)」と楽しそうに共通点を語る。

 ドラマであかねは、刃牙について語るとき、テンション高く思いをぶちまける。そのせりふ量とモノローグの多さは「今まで経験したことのないものだった」という。「モノローグの声録りだけで、1日に6時間、2日かけて録っているんです。モノローグにそんなにかかるというのは今後もないだろうな、と」と笑う松本さん。また、演じるうえでは、会話は明るすぎないようにという演出も。「単に楽しく腐女子仲間と話してしまうと、キャピキャピした感じになりかねないので、監督からは『もっと気持ち悪くしてほしい』とか『もっとニタニタしてほしい』と(笑い)。笑顔もカラッとしていない、ちょっと陰湿なジトっとした感じ、と言われていたので、そこは意識していました」と明かす。

 これまで、格闘マンガに触れたことがなく、「刃牙」も初めて読んだという松本さんだが、「サラサラ読めました」と笑顔をみせる。あかねの“推し”キャラクターは空手家・愚地克巳だが、松本さん自身は「あかね目線で見ているので、『刃牙さんカワイイな』というところから入って、克巳が出たら克巳」としつつ、「見た目的には、(『バキ』に登場する死刑囚の)ドイルが好みですね。ドイルも活躍するので(笑い)」と楽しそうに打ち明ける。

 あかねを演じてみて、改めて実感する思いもあった。「あかねは『日常が戦い』と捉えていて、確かにそうだな、と。みんなそうかもしれないですが、現実世界の方が戦わなきゃいけないことがたくさんあるんだなと思いました。現実の方が思い通りにいかないですし、自分と合う人ばかりでもない。うまいことやっていかなければいけない大変さはあるな、と思いました。『戦いは続いていく』みたいな(笑い)」

 ◇活躍の実感と不安 今後は「面白がってもらえる人」に

 これまでに連続ドラマ「この世界の片隅に」(TBS系)や映画「みをつくし料理帖」(2020年)などで主演を務めるなど着実にキャリアを積み重ねている松本さん。昨年デビューから5周年を迎え、今後もさらなる活躍が期待される。松本さん自身、これまでのキャリアを振り返り「実感として、いろいろ出させてもらえているなと感じてはいます」と手ごたえをつかんでいるようだ。
 
 ただ、一方で、不安を感じることも、ときにはあるという。「いろんな方とのいろんな出会いがあって、いろんなすてきな作品に関わることができたなと思いながら、もっともっと成長しなきゃいけないなと感じています。ありがたいことに、いろんな幅のある役を与えてもらって、いろんな経験させてもらっているなと感じつつ、『その実力が伴っているのかな』と不安になったりもします」と松本さん。「いろんな方とお芝居させていただいて、すてきな素晴らしい方ばかりでいつもいい影響をもらっているので、もっとがんばらなきゃなと感じています」と気を引き締める。

 今作でも、これまでに経験したことがないほどの膨大なせりふがあるあかねを経験し、「かなり鍛えられたなと思います」と手ごたえを感じた。

 「6ページとかある台本を、1日ずっとひとりでしゃべり続けて。『噛んでしまうんじゃないか』とか『しくじったらどうしよう』とか、そういう考えを一旦ポイっと手放して頑張る、と。ちょっとしんどい状況ではあったけど、周りの方たちが楽しんで撮っていたので、あまり考えすぎず、プレッシャーになりすぎず、いい塩梅、いい緊張感で……。全部が絶妙でした。1カ月でぎゅっと撮ったので、鍛えられたなと思います」と充実の時間を過ごしたようだ。女優として、さらに幅が広がったと感じた?と聞くと「ジメッとしたお芝居は、これでつかめたかなと思います」と笑う。

 今後は「いろんな面白い役を演じられたら、幸せだなと思っています」と理想の姿を明かす松本さん。「今回のような役もそうですし、周りの方に面白がってもらえるような人になれたら、一番うれしい。『こういう役を与えたらこういうふうにできるんだ』というふうに。自分の中に、いろんな幅を持っていけたらと思っています」と前を見据えていた。

 ドラマは8月20日午後11時からWOWOWプライム・WOWOWオンデマンドで放送・配信スタート、全7話。

 ※スタイリスト:道端亜未 ヘアメーク:尾曲いずみ

“勇次郎”大塚明夫が板垣恵介の“声” 川原慶久は再び愚地克巳 松本穂香主演ドラマ

ドラマ「グラップラー刃牙はBLではないかと考え続けた乙女の記録ッッ」のポスタービジュアル=WOWOW提供
ドラマ「グラップラー刃牙はBLではないかと考え続けた乙女の記録ッッ」のポスタービジュアル=WOWOW提供

 女優の松本穂香さん主演のWOWOWの連続ドラマ「グラップラー刃牙はBLではないかと考え続けた乙女の記録ッッ」に、板垣恵介さんの人気格闘マンガ「グラップラー刃牙(ばき)」シリーズのアニメ「バキ」で、主人公・範馬刃牙の父・勇次郎の声優を務める大塚明夫さんが、“声”として登場することが7月2日、分かった。大塚さんは、ドラマに“ある形”で登場する板垣さんの声を担当する。

 「バキ」で空手界の最終兵器・愚地克巳を演じる川原慶久さんが、板垣さんと同じく“ある形”で登場する愚地克巳の声を担当することも発表された。

 ガールズバンド「CHAI」の楽曲「Wish Upon a Star」が、ドラマのエンディング曲に決定したことも明らかになった。「CHAI」のマナさんは、「好き過ぎる気持ちって最高。みんな自分が主役の人生だもん、好きなものを『好き』って言って生きるってまじかっこいい! 『Wish Upon a Star』は、寂しいときに『寂しい』とか、寝れない時に『寝れん』とか、素直に気持ちを出すことが年をとるごとに難しくなったりするけど、そういう自分をたくさん、たくさん愛して可愛がってほしい、そんな曲。ドラマと一緒に楽しんでね」とコメントを寄せた。

 ドラマのポスタービジュアルも公開された。実際のマンガの名シーンのコマが使用されたあかねの“脳内”と共に、あかねが妄想を“爆発”させている姿が写し出されている。ドラマの特報映像も併せて公開された。
 
 ドラマは8月20日午後11時から、毎週金曜日にWOWOWプライムで放送。全7話で構成され、第1話は無料放送。WOWOWオンデマンドと「TELASA(テラサ)」で配信もされ、見逃し配信もされる。

WOWOW提供
WOWOW提供

松本穂香、WOWOWドラマ初主演 「グラップラー刃牙」をBLに置き換える“腐女子”に

8月スタートの連続ドラマ「グラップラー刃牙はBLではないかと考え続けた乙女の記録ッッ」で主演を務める松本穂香さん=WOWOW提供
8月スタートの連続ドラマ「グラップラー刃牙はBLではないかと考え続けた乙女の記録ッッ」で主演を務める松本穂香さん=WOWOW提供

 女優の松本穂香さんが、8月スタートのWOWOWの連続ドラマ「グラップラー刃牙はBLではないかと考え続けた乙女の記録ッッ」に主演することが5月21日、明らかになった。松本さんが同局のドラマで主演を務めるのは初めて。板垣恵介さんの人気格闘マンガ「グラップラー刃牙(ばき)」(秋田書店)シリーズをボーイズラブ(BL)に置き換えている“腐女子”児島あかねを演じる。

 ドラマは、BL研究家の金田淳子さんが、「グラップラー刃牙」シリーズを初めて読んだときに「この作品、濃厚BLなのでは?」と発想して書いたエッセー「『グラップラー刃牙』はBLではないかと1日30時間300日考えた乙女の記録ッッ」(河出書房)が原作。

 文房具メーカーに勤め、会社では“腐女子”の一面を隠しているあかねは、身近にある、ごくありふれた物までBLに置き換えてしまうBL愛好家。「グラップラー刃牙」を読んでキャラクターたちの肉体美や言動にBLの可能性を見いだし、“腐女子”仲間と会話するのが幸せだった。しかし、上司や後輩、同級生との再会によって平穏な日々が揺らぎ始める……という展開だ。
 
 全7話。WOWOWオンデマンドと「TELASA(テラサ)」で配信もされる。放送日時、配信時間は今後発表される。

 松本さんは、ドラマについて「初めて題名を聞いた時、『何が何?』と理解が追いつかず笑ってしまったのを覚えています。題名から面白い予感がにじみ出ている」とコメント。脚本については「すごくしっちゃかめっちゃかな世界観! いい意味です。BL好きな乙女の頭の中を具現化すると、こんなにもカラフルな世界になるのだなぁと楽しい気持ちになりつつ、その膨大なセリフ量に圧倒されました。大変な撮影ではありましたが、とにかく楽しかったです!」と語っている。さらに、「刃牙ファンの方も、刃牙初心者の方も、楽しんでいただける内容になっているかと思います。ぜひお楽しみに」とアピールしている。

 ◇金田淳子さんのコメント

 私の本は、板垣恵介先生の人気格闘マンガ「グラップラー刃牙」シリーズについて、男同士のラブが描かれているのでは?すなわち、BLなのでは?と妄想して読み解いていくという奇書です。このように自由に妄想をしつつ少年マンガを読むというのは、オタク女子にとってはごく一般的な習性なのですが、私のフリーダムな感想文が、板垣恵介先生から許可をいただいて商業書籍として出版できたのは、出版業界でもかなり異例なことだと思います。板垣先生、刃牙さん、ありがとうございます。

 その後、「この本を原案としてドラマ化したい」という企画書を頂戴したわけですが、奇書を堂々と出版した私の目から見ても、ドラマ化という発想があまりにも奇怪で、最初は「だまされているのでは?」と思いました。しかし意外にも私をだまそうととする陰謀ではなく、真面目な企画だったので、「私は一向にかまわんッッ」とお返事しました。

 主演が演技派として高名な松本穂香さんに決まったときは、非常にうれしく思いました。このドラマのヒロインは私自身ではないので、年齢も経歴も性格も私とは違うのですが、ある意味で「私を擬人化したら松本穂香さんになる」ということですよね。大変光栄に思っています。ドラマ化については、制作チームを信頼して何もかもお任せしています。「グラップラー刃牙」シリーズのファンも、妄想なら我にも語らせろというオタク女子も、松本穂香さんのファンも、それぞれに楽しんでいただけると思います。

WOWOW提供
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グラップラー刃牙はBLではないかと考え続けた乙女の記録ッッWOWOWで2021年8月スタート。全7話。
WOWOWオンデマンドと「TELASA(テラサ)」でも配信